【縫製仕様の裏側】「バータック(カンヌキ)」ってなに? 頑丈な業務用バッグやギアの寿命を延ばす縫製技術の秘密
オリジナルバッグやポーチ、産業用の特殊ギアを企画・開発する際、デザインや生地選びと同じくらい重要なのが「縫製の強度」です。
どれほど引き裂きに強い高耐久な生地を使っていたとしても、力が集中する縫製部分がすぐにほつれてしまっては、製品としての寿命は短くなってしまいます。
今回は、私たちが手がける頑丈なバッグや業務用製品の現場に欠かせない、「バータック(カンヌキ)」という特殊な縫製技術についてご紹介します。
1. バータック(カンヌキ)とは?
バータック(英語:Bar-tack、日本語名:カンヌキ留め)とは、生地に強い負荷がかかる箇所を補強するために、細い糸を密集させて幾重にも縫い付ける技術です。
ジーンズのベルトループやポケットの端っこ、リュックのショルダーハーネス(肩紐)の付け根など、日常で目にする頑丈な製品のあちこちにひっそりと施されています。
一見するとただの「細かい四角い縫い目」に見えますが、実はここには製品を長持ちさせるための重要な役割があります。
2. なぜ「バータック」が必要なのか?(一般的な縫製との違い)
バッグやポーチを使っているとき、最もストレス(負荷)が集中するのはどこでしょうか? それは、「生地とパーツの境界線」です。
- 重い荷物を入れたときの持ち手の付け根
- 引っ張られるファスナーの端
- ギアの吊り下げループ部分
通常の直線縫い(本縫い)だけでは、一点に荷重が集中したときに糸が切れたり、生地の織り糸が裂けてきたりしてしまいます。
そこで、バータックによって「面」または「ジグザグの交差」で荷重を分散・受け止めることで、驚異的な引き裂き強度を生み出します。プロユースの現場や、過酷な環境で使われるツールバッグにおいて、バータックの有無は製品の寿命を左右する決定的な違いになります。
3. 「どんな工場でもできるわけではない」その理由
実はこのバータック、どの縫製工場でも当たり前に行えるわけではありません。
- 専用のミシンと高度な調整が必要 バータック専用の工業用ミシン(カンヌキミシンなど)が必要であり、扱う素材の厚みや硬さに合わせて糸調子やピッチを的確に合わせる職人のノウハウが求められます。
- 「袋物・厚物」の構造を知り尽くした設計力 「どこに、どの方向の負荷がかかるから、どのサイズのバータックを打つべきか」という設計段階からの見極めが不可欠です。
薄手の衣料品やアパレルをメインとする縫製工場では、こうした重負荷向けの頑丈な縫製仕様に対応していないケースも少なくありません。私たち「株式会社いいづか」が長年、袋物・産業用ギアの縫製に特化してきたのは、まさにこうした「見えないところの徹底的な補強技術」にこだわってきたからこそです。
4. まとめ:長く愛される製品づくりのために
「せっかく作ったオリジナルバッグが、すぐに持ち手から壊れてしまった……」 そんなブランドの信頼を揺るがすリスクを防ぐためにも、仕様の段階から「どこにどんな補強が必要か」を考慮することが大切です。
「自社で企画しているこのバッグ、重い荷物を入れても耐えられるかな?」 「特殊な形状のパーツを縫い付けたいけれど、強度が心配……」
そんな製品の仕様や強度に関するお悩みがありましたら、袋物縫製のプロである私たちに、ぜひ一度ご相談ください。現場のノウハウを活かした最適な縫製仕様をご提案いたします。
いかがでしょうか? 「他ではあまりできない理由」や「プロならではのこだわり」が自然に伝わるようなトーンにしています。表現の調整や、追加したいエピソードなどがあればいつでもお気軽にお申し付けください!


